221030 3メートルほどの道幅

 

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昨日の夜中、大阪旅行中の友人と電話をしていて、一瞬彼が席を外した瞬間に眺めていたtwitterのトレンドでこの事故のことを知った。

詳細を知るために画面上でタップした瞬間、なんの警告もなく事故の現場の映像が目に飛び込んできて、心臓が縮む思いだった。大勢の人が屋外の地面を埋め尽くすように横たわり、その隙間に収まるようにして膝立ちの人々が心肺蘇生を施す様子を高所から映した動画は、生々しいのにあまりにも現実味がなかった。現場の混乱が画面越しに伝わってきて呼吸が苦しくなった。異様で、怖かった。

最初の衝撃が落ち着いてから次に思い出したのは、昨年2021年11月にアメリカであった音楽イベント「アストロワールド・フェスティバル」のことだった。Travis Scottのステージ中に観客がステージの方向に殺到して、結果として9名の方が亡くなり、負傷者も多数出た。観客席は暗く、大きな音量で音楽が流れるなか、異変に気がついた数人がセキュリティの方や音響の方に話しかけるもあしらわれてしまう様子も動画で流れてきていた。この事故のときも、「一部の人しか気づかず、パニックに巻き込まれて逃げ場がない状態で誰にも助けてもらえず亡くなる」ことをすごく怖いと思った。

喪われた命に数なんて関係ないけれど、今回の梨泰院の件はこの9名を大幅に超える154名の死亡者が確認されている。事故の規模が文字通り桁違いだった。

 

 

今日も、やっぱりふとした瞬間に考えていた。

あの場にいた方、いくかもしれなかった方、そして遺された方々のこと。想像でしか物を話せないけれど、その瞬間の無力感、絶望、恐怖、助かりたいと願う気持ち、助けて欲しいと願う気持ちが全て混ざってもうどうにもならない圧力に流されていくことを考えていた。

哀悼の意を表します。